「え、自己PR動画? 面接の前に、動画なんて送るの…?」
正直、戸惑う学生はいます。スマホで自分を撮影して企業に提出するなんて、ちょっと恥ずかしいし、どうすればいいか全然わからない。
でも最近、この「自己PR動画選考」はどんどん増えています。
実は、自己PR動画こそ、自分の第一印象を直接伝えられる貴重な機会なんです。今回は、そんな自己PR動画の選考で“選ばれる人”になるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。
なぜ今、自己PR動画が選考に使われるのか?
この自己PR動画選考、もともとは一部の企業で行われていましたが、コロナ禍をきっかけに急速に広まりました。
とくに今は、大手企業だけでなく、ベンチャー企業でも採用の初期段階で導入するケースが増えています。
データで見る現状
ある調査では、就活生の約80%が自己PR動画の選考を経験しているという結果も出ています。つまり、もはや特別なものではなく、**新しい“当たり前”**になってきているのです。
自己PR動画で企業が見ているのはこの2つ
企業があなたの動画から何を見ようとしているのか? 大きく分けると以下の2つです。
① 書類では伝わらない「人柄・雰囲気」
履歴書やエントリーシートでは、どれだけ丁寧に書いてもその人の“空気感”までは伝わりません。とくに、接客や営業といった“人と関わる職種”では、第一印象や話し方がとても重要です。
② 企業への熱意
自己PR動画からは、「この会社で働きたい!」という熱量も伝わってきます。どんなにうまく話せなくても、誠実さや真剣さは画面越しにも伝わるもの。つまり、表現力だけでなく、どれだけ真剣に準備したかがカギになります。
撮る前に確認!自己PR動画の5つの基本ポイント
動画選考で良い印象を残すには、次の5つのポイントがとても大切です。
① 照明・背景・音声など「環境を整える」
第一印象は画面を開いた瞬間に決まります。
- 顔が暗く映っている
- 背景が散らかっている
- 音声が聞き取りにくい
こうした要素だけで、**「準備不足」や「雑な印象」**を与えてしまうことも。
明るい場所で撮影し、背景はシンプルに。音はクリアに。最近では、Zoomなどの背景フィルターを使って仮想背景にするのもおすすめです。
② 目線はカメラへ、しっかりと合わせる
撮影時、目線がずれていると「何かを読んでる?」「緊張してる?」と思われてしまいます。
- カメラと目線はまっすぐ
- 下から撮らない(上から目線に見えてしまうことも)
自然な目線=信頼感のある表情。これを意識するだけで印象は大きく変わります。
③ ゆっくり、はっきり話す
緊張すると早口になりがちですが、オンラインでは相手に伝わるスピードがとても大切。
ゆっくり、はきはき話すことを意識しましょう。ポイントは、「ひと呼吸おいて話す」こと。
④ 服装と小道具も印象に影響する
服装指定がなければ、自分らしいスタイルでOK。ただし、カジュアルすぎるのはNGです。
また、白いボードに自己PRを書いて見せるなど、視覚的な工夫も効果的です。ただし、やりすぎないようバランスが大切。
⑤ 出だしと締めは、特に丁寧に
動画は、「こんにちは、〇〇大学の〇〇です」といった自己紹介から始まるのが一般的。
最初の10秒で印象の7割が決まると言われています。はじめにしっかり自己紹介をして、最後には「ありがとうございました」と笑顔で締める。この基本を忘れないようにしましょう。
プロが勧める!自己PR動画に使える便利アイテム
撮影に役立つアイテムを2つご紹介します。
① ライト(照明器具)
室内の蛍光灯だけだと、顔が暗く映りがち。小型のLEDライトを使うだけで、顔が明るく印象アップします。
② 三脚(スマホスタンド)
手持ちだとブレや目線のズレが起きやすくなります。三脚を使えば安定感も出て、目線も定まりやすい。コンパクトなもので十分なので、1つ用意しておくと便利です。
自己PR動画選考は、あなたの“入り口”になる
自己PR動画は、単なる選考の一環ではありません。
それは、企業にとっての“あなたの第一印象”。そしてあなたにとっての“魅力を伝える入口”でもあります。
文章だけでは伝えきれない表情、声のトーン、話すテンポ――あなたという人の“空気”が伝わるツールなのです。
だからこそ、「上手に話す」ことよりも、「誠実に準備する」ことが評価につながります。
まとめ:伝える力は、準備から生まれる
いざ自己PR動画を撮るとなると、緊張して何度も撮り直すことになるかもしれません。けれど、それはあなたが本気で取り組んでいる証拠です。
忘れないでください。
完璧な動画じゃなくても、伝わる熱意があれば、心を動かすことはできる。
これからの時代、自己PR動画はスタンダードになります。他の就活生がやっているから、ではなく、自分の魅力を伝える武器として、しっかり準備していきましょう。
あなたの“ひとつの言葉”が、未来を変えるかもしれません。