「自己PRは準備してたけど…まさか“卒業研究”の説明をこんなに深掘りされるとは思わなかった。」
これは、ある学生の一次面接後のリアルな声です。
自己分析や企業研究に時間をかけた人でも、質問の意図を正しく理解できていなかったり、自分をうまく言語化できなかったりして、面接で実力を発揮できないケースは少なくありません。
そこで今回は、一次面接で“本当によく聞かれる質問”と、その質問の意図と答え方のポイントを詳しく解説していきます。
一次面接でよく聞かれる10の質問と答え方のコツ
① 卒業研究の内容を教えてください
■ 質問の意図
専門知識の有無よりも、「分かりやすく伝える力」があるかを見ています。
■ 回答のコツ
自分の研究に詳しくない人(面接官の多くは人事担当)に伝えることを想定し、中学生でもわかる言葉で説明することがポイントです。
専門用語を避け、例え話や比喩を使うと効果的です。
② あなたは周りからどんな人だと言われますか?
■ 質問の意図
自己PRを客観的に言い換えてみてほしいという狙いです。
■ 回答のコツ
ただ「真面目って言われます」ではなく、「チームで何かを成し遂げる時、細かなタスク管理を任されることが多く、よく“信頼できる人”と言われます」といったように、具体的なエピソードや状況を加えて伝えると説得力が増します。
③ 人生で一番うれしかった経験は?
■ 質問の意図
どんな瞬間にやりがいや達成感を感じるのかを知りたい。
「感情の動き」からその人の価値観を探っています。
■ 回答のコツ
「努力が報われた経験」を選ぶと、粘り強さや目標達成力といった社会人に求められる資質をアピールしやすくなります。例えば、「大会で1位をとった」だけでなく、「◯ヶ月間、毎日練習を続けていた背景」も伝えることがポイントです。
④ 自分の希望が通らなかった経験は?
■ 質問の意図
社会人になると、思い通りにいかないことは日常茶飯事。
その時にどう行動するかを見ています。
■ 回答のコツ
「悔しかったけど切り替えてこう行動した」「結果的に新しいことに挑戦できた」など、前向きな姿勢と行動力をアピールしましょう。
同じエピソードを他の質問にも使いまわしてOKです。
⑤ 苦手な人とどう付き合いますか?
■ 質問の意図
協調性と対人対応力を確認するための質問です。
■ 回答のコツ
「苦手なタイプの人」について正直に述べた上で、冷静に対処しようと努力した経験を伝えましょう。
「1対1で話す機会を作り、相手の考え方を知るようにした」といった行動を具体的に説明すると好印象です。
⑥ 当社に興味を持ったきっかけは?
■ 質問の意図
表面的な志望動機ではなく、本当に興味を持っているかを確かめたいという意図があります。
■ 回答のコツ
「説明会でこんな社員の言葉が印象的だった」「自分の◯◯という軸とマッチした」など、具体的なエピソード付きで伝えることが鍵です。
志望動機とかぶっても問題ありません。
⑦ この仕事はどんな仕事だと思いますか?
■ 質問の意図
業界研究や職種理解ができているかを確認する質問です。
■ 回答のコツ
「やりがい」だけでなく、「大変な部分」「地道な作業が多いこと」など、リアルな側面も含めて答えることで、理解度の深さが伝わります。
⑧ この仕事で大切だと思うことは?
■ 質問の意図
その職種に対する本質的な理解があるかを見ています。
■ 回答のコツ
「顧客の信頼が大事」などのありきたりな回答だけでは不十分。
その背景にある「地道なヒアリング」や「ミスが許されない緊張感」など、大変さやプロセスへの理解も加えて伝えるのがコツです。
⑨ 他にどんな企業を受けていますか?
■ 質問の意図
就活の軸や方向性に一貫性があるかを確認する質問です。
■ 回答のコツ
企業名を答える必要はありませんが、「◯◯業界の中でも、お客様の課題解決に関わる企業を中心に受けています」など、軸の一貫性と比較検討の視点を示せるとベストです。
⑩ 将来やりたいことは?
■ 質問の意図
長期的に会社と一緒に成長できる人かを見ています。
■ 回答のコツ
「◯年後には◯◯な仕事を任せられる人材になりたい」と、その企業で実現可能な範囲の目標を伝えると好印象です。
「起業したい」といった回答はリスクに映る場合もあるので、会社と重なるキャリアビジョンまでを語るのが無難です。
番外編:最近気になったニュースは?
■ 質問の意図
業界に関心があるか、日常的にアンテナを張っているかをチェックしています。
■ 回答のコツ
応募企業や業界に関連するニュースを選ぶと説得力が出ます。
とはいえ、業界に直接関係ない話題でも、「なぜ気になったか」「そこから何を考えたか」をしっかり語れればOKです。
まとめ|想定質問に“型”を持っておくと、面接は怖くない!
一次面接は、「答えの正しさ」よりも、自分の言葉で語れるかどうかが問われています。
本記事で紹介した質問と回答のポイントは、面接官が“あなた”という人間を知ろうとしている意図に沿ったものばかりです。
就活は情報戦であり、準備が9割。
想定質問を“自分の型”に落とし込んでおくことで、本番の安心感が全く違います。
今後も、質問集の解説や面接通過率を上げるテクニックをどんどん発信していきますので、ぜひ面接対策ノートとして本記事を繰り返し活用してください。
あなたの健闘を、心から応援しています!