特に明確な志望動機が思いつかないのですが、どう書けば良いか?
「志望動機が書けない…どうしたらいいんだろう」
履歴書やエントリーシート、転職サイトの応募フォームの前で、ペンやキーボードが止まってしまう。
そんな経験、ありませんか?
かつてのわたしも、画面の前でため息ばかりついていました。
やる気がないわけじゃない。むしろ「ちゃんと書きたい」と思っているのに、言葉が出てこない。
この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
「志望動機が書けない」その理由は、やる気じゃない。
1-1 書けないのは“やる気がない”からじゃないんです
「自分は本気じゃないのかな」と、つい自分を責めてしまう人も多いでしょう。
でも、それはまったくの誤解です。
実際、志望動機が書けない人の多くは、
- どう書いたらいいかわからない
- 自分の考えがまとまっていない
- 正解が見えず、筆が進まない
といった理由で手が止まっているのです。
つまり、材料が足りていない状態なんですね。
「書けない=向いてない」ではありません。
「書けない=まだ準備が整っていないだけ」です。
1-2 自分がどこでつまずいているか、見えてますか?
志望動機が書けない理由は、人によって少しずつ違います。
代表的なつまずきポイントは、次のとおりです。
- 自己分析が足りない(自分の強み・興味がぼんやり)
- 企業研究が浅い(なぜその会社なのかが曖昧)
- 文章の型を知らない(どう書き始めていいか分からない)
- 正直なところ、志望動機があまり思いつかない
複数が重なっていることも多いですが、
「自分はどのパターンか?」に気づけると、次の一手が見えてきます。
1-3 書けないあなたは、“まじめで丁寧な人”かもしれません
意外かもしれませんが、志望動機が書けなくて悩んでいる人ほど、
「ちゃんと伝えたい」って思ってる人なんです。
軽い気持ちで応募していれば、なんとなくそれっぽいことを書いて終わりにできたはず。
だからこそ、今、立ち止まっているあなたは、自分と向き合おうとしている。
その姿勢自体が、すでに大きな一歩です。
1-4 いきなり“書く”のではなく、“順番”を整えよう
志望動機が書けない多くの人がやってしまいがちなのが、
「とにかく書き始める」こと。
でも、順番を間違えると、いつまでも進まなくなります。
こんな流れで考えるのが効果的です。
- 自己分析:過去の経験や大切にしてきた価値観を振り返る
- 企業研究:その企業の特徴や大切にしている価値観を調べる
- 接点を探す:自分と企業の“重なる部分”を見つける
- 文章化:テンプレートに当てはめて形にする
この「順番」が整えば、自然と書けるようになっていきますよ。
書けない理由別:志望動機のつくり方3ステップ
「自分はここが原因かも」と気づけたら、次はそれに合った対策です。
2-1 自己分析が足りないときは、“嬉しかったこと”を思い出そう
いちばんのヒントは、過去に“夢中になれたこと”や“頑張れた瞬間”。
たとえば:
- 「誰かに感謝されたとき嬉しかった」
- 「裏方だけど、人を支えるのがやりがいだった」
- 「失敗したけど、あのときだけは本気で立ち向かった」
そうした記憶の中に、あなたの大切にしている価値観があります。
その価値観が、企業の掲げる理念や職種の特徴と重なるなら、それが立派な志望動機です。
2-2 企業研究が浅いときは、“共感できる言葉”を探そう
「この会社の何がいいのかわからない…」と感じる場合は、
**企業HPの「理念」「代表メッセージ」「行動指針」**を読んでみてください。
そこで使われている言葉の中に、
「わたしも大事にしたい」と感じるキーワードはありませんか?
たとえば:
- 「挑戦し続ける」
- 「チームワークを大切に」
- 「社会に新しい価値を」
共感できる言葉に出会えたら、そこがあなたの“入り口”になります。
2-3 書き出せないときは、“テンプレ”に頼ってOK
頭の中ではなんとなくまとまっているのに、最初の一文が出てこない…。
そんなときは、以下のテンプレに自分の内容を当てはめてみましょう。
【志望動機テンプレ】
「私は〇〇という経験を通して、△△の大切さを学びました。貴社が□□に取り組んでいる点に共感し、✕✕な力を活かせると感じ、志望いたしました。」
まずは「枠を埋める」感覚でOK。
形ができたら、あとで少しずつ言葉を整えていけば大丈夫です。
実際に使える!志望動機の例文集
ここからは、シチュエーション別に使える実例をご紹介します。
3-1 就活用:未経験でも伝わる例文
「私は学園祭の実行委員としてチームをまとめる経験を通し、相手の立場を考える重要性を学びました。貴社が“お客様との信頼関係”を重視している点に強く共感し、この経験を活かして貢献できると感じ、志望いたしました。」
3-2 転職用:経験をつなげてアピールする例文
「前職では法人営業を担当し、課題解決型の提案スキルを磨いてきました。貴社が業界に先駆けて提案営業を強化されている点に魅力を感じ、これまでの経験を活かしながら、より深い提案力を身につけたいと考え、志望いたしました。」
3-3 アルバイト・パート用:短くても伝わる例文
「接客の仕事に興味があり、以前から通っていた貴店の雰囲気に惹かれて応募しました。お客様に気持ちの良い対応ができるよう、努力したいと思っています。」
それでも書けない…そんなときの4つの処方箋
4-1 書かない勇気を持つ。焦らなくていい
「書けない…」とパソコンの前で悩み続けるのは、しんどいですよね。
そんなときは、いったん“書かない”という選択をしてもOK。
- 散歩をする
- 寝る
- 音楽を聴く
- 誰かと話す
不思議と、リラックスした状態の方が、言葉ってふと降りてくるものなんです。
4-2 誰かに話してみると、“自分の言葉”が見つかる
友達や家族に、こう問いかけてみてください。
「わたし、なんでこの会社に惹かれてるんだろう?」
「自分ってどんなとこ向いてそうかな?」
自分では気づかなかった答えを、他人の言葉が引き出してくれることがあります。
4-3 ChatGPTなどのAIに相談するのもひとつの手
「こんな会社に応募したいけど、志望動機が思いつかない…」
そんなときは、AIをヒントに使うのもアリです。
いきなり全部任せるのではなく、
「自分だったらこう言うかも」と考える**“補助輪”として使う**のがおすすめです。
4-4 完璧じゃなくていい。“いまの自分の言葉”でOK
一番大事なのは、「ちゃんと伝わるか?」ではなく、
「いまの自分の気持ちを、等身大で表現すること」。
志望動機は、背伸びする必要はありません。
あなたの「働きたい理由」は、きっとどこかにちゃんとあるはずです。
志望動機の本当の意味。誰のために書くのか?
5-1 志望動機の“本質”は、あなたと会社の“つながり”
志望動機は、「企業のため」でも「採点されるため」でもなく、
“あなたとその会社が、ちゃんと合っているかどうか”を伝えるための手段です。
5-2 熱意より「納得感」が選考では大事にされる
「御社が第一志望です!」という熱意も大事ですが、
企業が見ているのは、
「なぜそう思うのか?」という納得感や論理性
自分の経験や価値観と企業の特徴がつながっていれば、それだけで説得力が生まれます。
5-3 書類だけで、すべては伝わらないからこそ
面接に呼ばれるかどうかを決めるのは、限られた文字数の志望動機。
だからこそ、
- なぜこの会社に惹かれたか
- どんな風に関わりたいか
- 自分の強みがどう活きるか
を、丁寧に言葉にして伝えることが、突破口になります。
5-4 志望動機は、未来の自分への“道しるべ”でもある
「どんな自分になりたいか」
「どんな働き方をしたいのか」
それを見つけるために、志望動機を書くというプロセスがあるんです。
未来の自分に、「あのとき、こう考えてたんだな」と伝えるために。
志望動機は、あなた自身のためのメッセージでもあるのです。
まとめ:書けないのは、ちゃんと向き合っている証拠
「志望動機 書けない どうする」
このキーワードでたどり着いたあなたは、
きっと、“本気で就職(転職)に向き合おうとしている人”です。
- 書けない理由を整理してみる
- 自己分析と企業研究の“重なり”を探す
- テンプレに頼ってもいい
- それでもダメなら、休んでもいい
一歩ずつでいいんです。
今日、「書こう」と思ったあなたの気持ちは、もう立派な志望動機の“はじまり”になっています。
焦らず、でも諦めず。
あなたの言葉で、あなたの思いを、少しずつ形にしていきましょう。