「エントリーシートと面接、自己PRは同じでいいの?」その疑問に終止符を
「エントリーシートと面接、自己PRは同じでいいの?」
就職活動を始めたばかりの頃、私はずっとこの疑問に悩んでいました。
エントリーシート(以下、ES)にせっかく丁寧に書いた自己PR。それを面接でそのまま話すと「棒読み感」が出てしまう。でも変えすぎると、「一貫性がない」と思われないか不安……。
実際、最初の面接ではESの内容を丸暗記して話した結果、面接官の反応は限りなく薄く、なんとなく手応えがないまま終了。後日、結果は不合格。
「あれ、内容は悪くなかったはずなのに……なぜ?」
そんな悔しさが残りました。
この記事では、ESと面接における自己PRの違いとその使い分け方を、徹底的にわかりやすく解説していきます。
ESと面接、自己PRの目的はまったく違う
書く自己PR=「会いたい」と思わせる力
ESでの自己PRの目的は、「この人と会ってみたい」と思わせることです。
つまり、読んでもらうことが前提。情報が伝わる構成力や論理性が問われます。
読み手は限られた時間で、何百通というESを読みます。
その中で目を引くには、簡潔で、筋の通ったストーリーが必要です。
話す自己PR=「一緒に働きたい」と思わせる力
一方、面接の自己PRは、「この人と一緒に働きたい」と思わせる場です。
内容の良し悪しだけでなく、話し方や表情、声のトーンなど非言語的な要素も含めて評価されます。
たとえば、まったく同じ内容を話しても、明るい表情で話すか、うつむいて小声で話すかで印象は180度変わります。
エントリーシートの自己PRで見られているポイントとは?
1. 簡潔で、すぐ伝わる文章か
企業は、限られた時間で多くのESをチェックしています。
だからこそ、「パッと見て伝わる」文章構成が何より大事。
長文で伝わりにくい表現は、読む側のストレスに。
たとえば、「私はリーダーとしての経験があります」と一文で伝えたあとに、理由や具体例を加えると、グッと読みやすくなります。
2. 結論ファースト+論理展開があるか
自己PRでは、**「私は◯◯が強みです」→「なぜなら〜」→「具体的なエピソード」→「再度まとめ」**という構成が王道。
この型に沿っていれば、論理的思考力の高さもアピールできます。
3. 数字や実績で具体性を出せているか
「頑張りました」「努力しました」では、ふんわりしすぎて評価されません。
「〇件の問い合わせを獲得」「前年比150%」など、数字で実績を示すことが、説得力につながります。
4. 企業との相性が感じられるか
自己PRがいくら立派でも、企業の求める人物像とズレていたら伝わりません。
挑戦を重んじる企業なら「新しいことへのチャレンジ」、チームワークを重視する企業なら「協働で成果を出した経験」など、企業に合ったエピソード選びがカギです。
面接での自己PRはどう伝え方が違う?
1. 表情・声・雰囲気がすべてを変える
自己PRの“内容”よりも、実は“伝え方”が印象を左右します。
表情が柔らかく、声が明るく、視線が合っているかどうか。
それだけで、「この人と働いてみたい」という気持ちは湧くものです。
2. 深掘りされる前提で準備をする
面接では、「なぜそう考えたのか?」「どんな困難があったのか?」など、掘り下げられる質問が必ずきます。
だからこそ、エピソードの“裏側”まで語れるようにしておく必要があります。
3. 感情や葛藤を含めた“ストーリー”が響く
「何をやったか」より、「どう考えて、どう感じたか」が伝わると、聞いている面接官は引き込まれます。
たとえば、「ただのサークル活動」も、仲間との衝突や試行錯誤があれば、あなたならではの物語になります。
4. 一方通行でなく“対話”を意識する
面接はプレゼンではありません。あくまで双方向のコミュニケーション。
相手のリアクションを見ながら話すことで、「この人は柔軟性があるな」「話しやすいな」といった人柄の魅力が伝わります。
ESと面接をつなぐ!一貫した自己PRを作る5ステップ
ステップ1:自己PRの“軸”を決める
「リーダーシップ」「挑戦心」「継続力」など、一番伝えたい強みを一言で表すのがポイント。
これを決めないと、ESと面接でアピールがバラバラになり、一貫性が失われます。
ステップ2:面接では感情と熱意を肉付け
ESの内容をベースに、**「なぜ頑張れたのか」「そのとき何を感じたのか」**を加えるだけで、伝わり方がガラリと変わります。
ステップ3:深掘り質問に備えて補足エピソードを用意
本番では想定外の質問が飛んできます。
だから、1つの経験に対して2~3の補足エピソードを用意しておくと、柔軟に対応できます。
ステップ4:強みが企業でどう活かせるかを語る
たとえば「調整力」が強みなら、「御社のような部署間連携が多い環境で活かせます」といった形で、“企業との接点”を明示しましょう。
ステップ5:第三者の視点で“ズレ”を確認
ESと面接の内容に矛盾がないかを、第三者に見てもらうことで気づけることがたくさんあります。
信頼できる人に見てもらうのが、一番の仕上げです!
自己PRをさらに磨く!最後に意識したい4つのこと
1. 成功者は“シンプル”を大事にしている
強みは欲張らず、ひとつに絞って深掘りするのがポイント。
焦らず、ひとつの魅力をしっかり届けることが、結果につながります。
2. 添削を受けると、新しい視点が入る
「意味が伝わりにくい」「共感しにくい」などの指摘は、自分では気づけません。
プロや先輩の添削は、最短ルートのヒントになることも。
3. 暗記ではなく“自分の言葉”で話せるか
どんなに良い文章でも、棒読みでは魅力が伝わりません。
自分の言葉で、自然に語れる状態まで練習しましょう。
4. 模擬面接で「本番力」を鍛える
頭で理解していても、実際に声に出すとつまずくことがたくさんあります。
キャリアセンターや友人との模擬面接は、最強のトレーニングになります。
まとめ:自己PRは「軸と伝え方」が勝負を決める!
ESと面接、それぞれで求められる自己PRは異なりますが、一貫性のある「軸」を持ちつつ、それぞれに合った伝え方をすることが成功へのカギです。
- ESでは、論理性と簡潔さ
- 面接では、感情と人間味
これらを意識することで、あなたの魅力が相手に正しく伝わります。
自己PRは、単なる過去の自慢話ではありません。
「だからこの会社で活躍できる」という未来を描くストーリーです。
伝え方を磨き、一貫した軸を持って臨むことで、あなたの選考通過率はきっと上がっていきます。
あなたの言葉で、あなたの魅力を、思い切り届けてくださいね。