エントリーシートと履歴書の違いを知らないと損する理由
「え、履歴書とエントリーシートって、結局どっちも自己紹介でしょ?」
そう思って、同じようなことを書いて提出していませんか?
実はこれ、**就活でよくある“もったいないミス”**なんです。
私もかつて、「どちらも似たようなものだろう」と軽く考えて、コピペに近い内容を出していたことがありました。
でも、それが原因で落ちた企業がいくつもあります。
あとになって気づきました。
**「役割も、目的も、企業が見ている視点も、全部違った」**ということに。
今回は、履歴書とエントリーシート(ES)の違いを知ることがなぜ重要なのか、そしてどう書き分ければ“伝わる書類”になるのかをお伝えします。
履歴書とエントリーシートの違い、ちゃんと説明できますか?
1枚目の紙で、評価はほぼ決まる
就職活動では、まず“紙”で評価されます。
企業の採用担当は、限られた時間で「会うべきか」を判断しているんです。
そこで大きな役割を果たすのが、履歴書とエントリーシート。
似ているようで、実はまったく違う役割を持っています。
違いを知らずに同じ内容を出してしまうと、アピールがかぶってしまい、効果が半減することも……。
まずは、それぞれの役割を整理してみましょう。
役割の違いを知れば、書き分けの意味が見えてくる
履歴書は“プロフィール”、ESは“アピール文”
履歴書は、氏名・住所・学歴・資格など、「あなたが誰か」を事実として伝える書類です。
企業はここで、基本的な信頼性やビジネスマナーをチェックしています。
一方で、エントリーシートは、あなたの考え方・価値観・熱意を伝える**“自己表現の場”**。
「どんな人なのか」「なぜこの会社なのか」を伝えるのが目的です。
履歴書=名刺
エントリーシート=ラブレター
この例えがいちばんしっくりくるかもしれませんね。
提出タイミングも、企業の使い方も違う
履歴書は、面接直前や最終選考、あるいは内定後に使われることもある、いわば“確認用の書類”。
一方のエントリーシートは、**一次選考や書類選考の段階で提出される「最初の関門」**です。
つまり、ESが通らないと履歴書が見られない…というケースも多いんです。
フォーマットの違いが、文章の書き方を変える
履歴書は基本的にどの企業でも似たフォーマットで、書く内容は「事実」に限られます。
たとえば:
- 学歴
- 資格
- 志望動機(簡潔に)
一方のエントリーシートは、企業ごとに質問内容やフォーマットが違います。
- 「学生時代に力を入れたこと」
- 「あなたの強み」
- 「失敗から学んだこと」など…
こちらは“正解”よりも“個性”が大切。自己開示の深さや、表現の豊かさが評価ポイントになります。
企業は、履歴書とESの“ここ”を見ている
履歴書で見るのは、正確さと信頼感
履歴書では、
- 学歴や資格に誤記がないか
- 提出が丁寧か
- マナーを守っているか
など、**「社会人としての基本ができているか」**がチェックされます。
正直に、丁寧に。
これだけで、印象は大きく変わります。
エントリーシートで見るのは、熱意と相性
エントリーシートでは、**「この人と働きたいか」「うちの会社に合いそうか」**を見ています。
そのため、正確さよりも**「思い」や「価値観」**のほうが重視されます。
「面白い人かもしれない」
「話を聞いてみたいな」
そう思わせたら勝ちです。
履歴書とES、どう書き分ける?3つのステップ
ステップ1:目的を意識する
- 履歴書は「誰が読んでも同じ評価になる」ように、客観性と事実重視
- ESは「読み手の心を動かす」ように、エピソードと主観重視
同じ経験でも、語り方を変えることが大切です。
ステップ2:表現を変える
たとえば、部活動でキャプテンを務めた経験があるとしましょう。
- 履歴書:「○○部キャプテンとして3年間活動」
- ES:「意見がぶつかる中で信頼関係を築き、全員で勝ちにいけるチームを作った経験」
事実と物語の違い、伝わりますか?
ステップ3:企業ごとの“重視ポイント”を見極める
企業によって、履歴書を重視するか、ESを重視するかは異なります。
- 官公庁や大手金融 → 履歴書の正確性・形式重視
- ベンチャーや広告・Web系 → ESの内容・個性重視
OB・OG訪問や説明会で聞いてみるのもアリ。
選考の傾向が見えてきますよ。
ありがちなミスと落ちるパターン
❌ ①どちらもコピペしている
→「熱意が伝わらない」「雑な印象」でマイナス評価に。
❌ ②履歴書に志望動機を詰め込みすぎ
→ ESで深掘りできなくなり、内容が薄くなる。
❌ ③ESが事実の羅列だけ
→ 「人柄」が見えないと、印象に残らない。
❌ ④企業ごとの使い分けをしていない
→ 汎用的な内容は、“刺さらない”文章になりがち。
通過率を上げるために意識すべき5つのこと
✅ 1. 自己分析と企業研究の“掛け算”
一貫性のある文章は、自己理解の深さから生まれます。
✅ 2. フォーマットごとに文体や語り口を変える
履歴書=ビジネス調
ES=エモーショナルな表現もOK!
✅ 3. 見た目の丁寧さは、信頼の第一歩
字の丁寧さ、余白、誤字脱字……全部見られています。
✅ 4. 添削を受ける
自分では気づかない“クセ”や“伝わらなさ”を他人が教えてくれます。
✅ 5. 「誰かと一緒に磨き上げる」意識を持つ
就活は団体戦。1人で抱え込まず、フィードバックを活かしましょう!
まとめ|書類は、“あなたの代わりに話す存在”
履歴書とエントリーシートは、どちらも“あなたの代わりにあなたを紹介するツール”です。
だからこそ、「ただ書く」のではなく、「どう伝わるか」を意識して書くことが大切。
履歴書は、社会人としての信頼感。
エントリーシートは、あなたらしさと熱意。
両方のバランスが整ったとき、あなたの書類は企業の心を動かします。
“同じこと”を書くのではなく、“違い”を理解して書く。
それが、通るエントリーの第一歩なんです。