「グループ面接って、まるで公開処刑みたいに感じるんです…」
就職活動中、ある学生がこう漏らした言葉が、今でも印象に残っています。あなたも同じような気持ちになったこと、ありませんか?
初対面の就活生たちと一列に並ばされ、順番に質問される。周りと比べられている気がして、言葉が詰まる。面接官がうなずいてくれないと、不安でいっぱいになる――。
でも、実はグループ面接って、コツを知ればあなたらしさを伝えられるチャンスでもあるんです。
今日は、「グループ面接を突破するポイント」について、実践的なノウハウをお伝えします。
グループ面接って、そもそも何?
グループ面接とは、複数の学生が一緒に同じ面接官の前で受ける面接形式のこと。企業側が多くの応募者を効率よく選考するために行います。
たとえば、1,000人の応募者がいた場合、一人ひとりと個別に面接するのは非現実的ですよね。そこで、1次選考にグループ面接を取り入れる企業が多いのです。
押さえておきたい、グループ面接の4つの特徴
グループ面接には、以下のような特徴があります。
① 1次選考でよく実施される
冒頭でも触れたように、効率的な選考のために、多くの企業で1次選考に導入されています。特に大手企業では一般的です。
② 発言の順番が毎回違う
1問目は「Aさん→Bさん→Cさん」、2問目は「Cさん→Aさん→Bさん」というように、毎回順番が変わるケースがほとんど。どの順番でも落ち着いて答えられるよう、準備しておきましょう。
③ 一人あたりの話す時間が短い
グループで行う分、自分に与えられる発言時間は1分程度と短め。ダラダラ話すよりも、結論から話して、簡潔にまとめる力が求められます。
④ 傾聴力が評価される
見落としがちですが、自分が話していない時間も見られています。他の学生の話をしっかり聞いているか、姿勢や表情から判断されるのです。そっぽを向いたり、無表情でいたりすると、「協調性がない」と評価されかねません。
なぜ企業はグループ面接をするのか?
企業側がグループ面接を導入する理由は、効率だけではありません。
① 集団の中での振る舞いを見ている
社会に出れば、どんな仕事もチームで動きます。面接官は、「この人は集団の中でうまく立ち回れるか」という点を見ています。
② 主体性や協調性を確認したい
他の人の発言に無理に合わせたり、逆に我を強く出しすぎたりしていないか。グループ面接は、**“自然体のコミュニケーション力”**が問われる場でもあるのです。
入退室で差がつく?意外と見られているマナー
意外と軽視されがちなのが、入退室のマナー。ここでも評価は始まっています。
入室の仕方
- ノックは3回(日本のマナーです)
- 「どうぞ」と言われてから「失礼します」と一礼して入室
- 最後の人はドアを静かに閉めてから、改めて一礼
退室の仕方
- 終了後、全員で「ありがとうございました」と一礼
- 先頭の人はドアを開けて「失礼します」と言って退出
- 後の人たちは順番に「ありがとうございました」「失礼します」と挨拶して出る
- 最後の人はドアを閉める前に一礼してから退出
前の人に流されず、必ず自分の挨拶をすること。これが基本です。
頻出質問と準備のコツ
グループ面接でよく聞かれる質問を事前に押さえておきましょう。
よくある質問一覧
- 自己紹介(1分で)
- 学生時代に力を入れたこと
- あなたの長所と短所
- 志望動機
- 最後に逆質問はありますか?
特に「逆質問」は、他の人とかぶらないように複数準備しておくのが◎。
もし前の人と同じ質問になってしまった場合でも、「◯◯さんの質問も参考になりましたが、私からは別の角度で…」と切り出せば、興味関心の高さをしっかりアピールできます。
要注意!グループ面接のNG行動3選
ここからは、ついやってしまいがちなNG行動を紹介します。
① 周囲を意識しすぎて自分を見失う
他の就活生の発言がうまく聞こえると、「自分ももっとすごいこと言わなきゃ」と焦りがち。でも、そこで無理に作った回答は見抜かれます。大切なのは、あなたらしさと誠実さ。
② 前の人に流されて嘘をついてしまう
例えば、前の人が「リーダー経験が豊富で…」と話していた時、「自分も負けないように」と話を盛ってしまう。それ、面接官にはすぐバレます。自分の準備してきた言葉を信じて話すのが一番です。
③ 他の人の話を聞かない
グループ面接は、“話す”だけでなく“聞く”姿勢も評価対象です。聞いていない態度は、即マイナス。相手の目を見てうなずいたり、メモを取ったりすると、好印象に繋がります。
まとめ:評価されるのは「完璧さ」より「準備と誠実さ」
グループ面接では、完璧な答えよりも、どれだけ自分らしく伝えられるかが大切です。
実際、すごく上手に話していても、表面的だったり自信が感じられなかったりすると、選考に通らないこともあります。
逆に、派手なエピソードがなくても、自分の言葉で、丁寧に伝えている人はしっかり評価されるのです。
グループ面接に臨むときは、こう意識してみてください。
「自分が話す1分間が、これまでの努力の集大成なんだ」と。
その気持ちで、あなたらしく、堂々と話してくださいね。
あなたの「伝える力」は、きっと誰かの心を動かします。自信を持って、次の面接に臨んでください!