「成功する人は、何を“やめた”のか?」〜資本金1万円から年商100億をつくった男の話〜

「この人、多分もうダメになるだろうな」
そんな言葉を、成功者の集まりで聞いたとき、私は背筋がぞくっとしました。

ギブアンドテイクの“テイク”をもらうために“ギブ”してる。
“すごい人”に見られたいから、無意識に自分を飾ってしまう。
そういう“動機”って、意外とバレてしまうものなんです。

今日ご紹介するのは、資本金1万円から始めて、年商100億円の企業を築き上げた、とある社長の言葉です。
異次元に聞こえるその成功の裏には、**「やったこと」ではなく「やらなかったこと」**の積み重ねがありました。


「成功するために捨てた、7つの習慣」

①常識を捨てた――“自分の頭”で考えることから始まる

「美人投票」という言葉をご存知ですか?
これは株式投資の世界でよく使われる例えです。

「自分が美人だと思う人」ではなく、
「他人が美人だと思う人」に投票してください――

つまり、多くの人は“自分の意見”ではなく“みんなの意見”を信じて動いている。
それが「常識」と呼ばれるものの正体なんです。

社長は言います。

「私は、すべて自分で考える。常識だから、みんながやってるから、それだけで選ばない」

自分の頭で考えることで、時には大多数と違う答えにたどり着くこともあります。
その“違和感”の中に、他の人が見落としているチャンスが隠れている。

自分の意見を持たない限り、「誰かの人生」をなぞるだけで終わってしまいます。


②世間のイメージを捨てた――「偉そうな成功者」は長続きしない

かつて若かった頃の社長は、「偉そうに指示を出している社長像」に憧れていました。
でも、実際に成功している人たちは、腰が低くて、謙虚な人が圧倒的に多いんだと気づいたそうです。

世界的な食品アワードの授賞式で出会った、ある日本人の男性。
全く知らない人だったのに、深く頭を下げて挨拶してくれたその方は、実は名だたる大企業の社長でした。

「最も腰の低い人が、最もすごい会社の社長だったんです」

その出会いで社長は確信します。
本当に成功する人は、偉ぶらない。敵をつくらない。
成功するためには、「味方を増やす」ことが大切なのです。


③効率的に成功しようとするのを捨てた――“5倍やって2倍の成果”が真実

多くの人は、
「できるだけラクして成功したい」
「他人の半分の努力で、同じ成果を出したい」
そう願います。

でも社長は言います。

「僕は5倍働いて、2倍の成果しか出なかった。
でも、それでいいと思ったんです」

効率的な方法を探す時間こそが、最大のムダだったと気づいたのです。
成功した人が「これが近道だった」と語るのは、成功した“後”の話
まだ何も成し遂げていない状態で“近道”を探すこと自体が、非効率なのです。


④他人を出し抜くのをやめた――信頼なくして、成功なし

「損したくない」「自分が得したい」
そう思って他人を出し抜こうとすると、結局誰も信用してくれなくなります。

社長は言います。

まず相手に得をしてもらう。その結果、回り回って自分に返ってくるんです」

実際、会社経営でもそれは同じ。
社員に給料を払って、自分が最後。
残った分だけが自分の取り分。

それができない社長の会社には、人も集まりません。
先に相手を喜ばせることが、巡り巡って自分を救うのです。


⑤ビジネスでマウントを取るのをやめた――「売上」より「動機の純度」

「年商○億です」「資金調達いくらです」
SNSでも見かける“ビジネスマウント”。
でも社長は、こう語ります。

マウントの基準を競ってる時点で、もう格好悪いんです」

成功とは、「どれだけ大きく見えるか」ではありません。
本当に問うべきは、そのビジネスの動機が“善”かどうか

数字でマウントを取るために、間違った経営判断をしてしまっては元も子もありません。
誰のために、何のために、その事業をしているのか
それを問う姿勢こそが、真の成功を引き寄せます。


⑥二流の人に会うのをやめた――三流が学ぶべきは、一流からだけ

「自分は三流だからこそ、二流の人に会わないと決めていた」
この言葉は、深く刺さります。

二流には、2種類あります。

  • 一流を目指す途中の二流
  • 万年二流

三流の自分には、その違いが見分けられない。
だからこそ、最初は一流の人にしか会わなかったそうです。

「本を読むでもいい。動画を見るでもいい。とにかく“一流の空気”に触れること」

それだけで、思考の質は大きく変わります。
成長段階ごとに、関わる相手を選ぶという意識が、着実に自分を引き上げてくれるのです。


⑦電話に出るのをやめた――“時間”こそ、最も貴重な資源

「社長の仕事は、自分の時間をどう使うかで決まる」
これは、たった1人で起業し、ゼロから積み上げてきた社長だからこそ言える言葉です。

「出てみないと分からない電話に出るという行為自体が、最大のリスク」

実際、社長はこの20年間で電話に出た回数は、両手で足りるくらいだそうです。

LINEやメールがある時代だからこそ、「考える時間」を守るために電話を遮断する。
これも、周囲に振り回されず、自分の軸で動くための戦略なのです。


まとめ:あなたは何を“やめる”べきか?

ここまで紹介してきた「成功するために捨てた7つの習慣」。
共通しているのは、「自分で考える」「自分で選ぶ」姿勢でした。

常識を捨てる
イメージを捨てる
効率を捨てる
出し抜きを捨てる
マウントを捨てる
二流の影響を捨てる
時間を奪う電話を捨てる

「◯◯をやったら成功する」よりも、
「◯◯をやらないと決めた」ことの方が、人生を変える力を持っているのかもしれません。


あなたの就活にも、きっと応用できる

就職活動でも、「みんなが行くから」とか「有名だから」といった理由で選ぶことはありませんか?
でも、本当に自分が望む未来はどこにあるのか、立ち止まって考えてみてください。

他人の常識に流されず、自分の頭で考える。
その一歩が、あなたらしいキャリアへの第一歩になるはずです。

今日の話が、あなたにとっての“気づき”になりますように。
そして、“やめる勇気”が持てますように。